総評価: | ![]() |
酔いにくさ: | ![]() |
アクション性: | ![]() |
価格:2,200円(税抜)[DL版のみ]
発売日:2017年2月17日
発売元:ジェムドロップ株式会社
まずはこのVRゲームの公式PVをどうぞ!
ヘディング工場ってどんなVRゲーム?
ヘディング工場は頭を振るだけでプレイできるPSVRゲームです。
コントローラーを使う動作は一切ないため、プレイ自体は非常に簡単にできます。
ヘッドセットを頭につけてプレイするPSVRゲームで、
舞台は天空の城となっており、幻想的な世界を楽しむことができます。
グラフィックのレベルは非常に高く、舞台は天空の城ですから、視
線を下に向ければ、足がすくんでしまうかもしれません。
それほどレベルの高いグラフィックとなっています。
そして本作の最も特徴的と言える要素がチュートリアルや説明などが一切ないということです。
文字はタイトルコールが表示されるだけで、
ゲームスタート時から何の説明もないままステージに立っています。
一見不親切に思える設定ですが、実はそんなことはありません。
なぜなら砲台がボールをぶつけてくるだけなので、
説明がなくともヘディングをすればいいのだと即座に理解できるようになっているからです。
砲台が発射してきたボールをヘディングしてぶつける、
基本的にはこれの繰り返しです。
どこにぶつければいいのかも全体を見渡せばおのずと分かるでしょう。
どうしてチュートリアルや説明がないのかといえば、製作者のコンセプトが関係しています。
バーチャルゲームという性質上、プレイヤーは常にヘッドセットを到着しています。
まるでプレイヤー自身がゲーム世界に入ったかのような感覚を味わえるのがバーチャルゲーム最大の醍醐味であるため、
現実に戻すような要素は入れたくないという製作者の思いがチュートリアルや説明を省くという行為に繋がったのです。
一見プレイヤーのことを考えていないと思える特徴も、
実はプレイヤーのことを考えたからこその特徴だったのです。
ヘディング工場の基本的な遊び方
ヘディング工場はその名の通り、基本的にはボールをヘディングして障害物にぶつけるだけです。
ターゲットにボールをぶつけるのはそう難しくなく、
目線の先に飛んでいくようになっています。
とはいえ他のPSVRゲームにはない独自の操作法なので慣れるまでには時間が多少はかかるかもしれません。
ですが慣れてしまえば、VRゲームの世界観に没頭すること間違いなしと言えるでしょう。
ステージには様々なギミックが仕込まれており、
ボールをただぶつけるだけではクリアできないことももちろんあります。
ギミックを解くためには頭を使う必要があり、
謎が解けたときの爽快感はひとしおのものがあります。
ギミックを解くためのヒントは画面内に散りばめられているため、
ステージをよく観察すればおのずと謎は解けるでしょう。
また移動は自動的なもので、プレイヤーが操作する必要はありません。
ですが行き先はプレイヤーの手に委ねられています。
たとえば分かれ道があった場合、どの方向にヘディングを行うかによって行き先が変わってきます。
そして移動自体はかなりゆっくりなものとなっているのですが、
それにはちゃんとした理由があります。
というのもバーチャルゲームではVR酔いと呼ばれる症状が起きることがあります。
これは文字通り酔って気分が悪くなるというものなのですが、
ヘディング工場では移動スピードをゆっくりにすることにより、
VR酔いが起こる可能性を最小限に抑えているのです。
そのため酔わないVRゲームに分類されます。
プレイヤーの体調のことも考え、プレイスピードが設定されているのもこのPSVRゲームの魅力と言えるでしょう。
語られざる物語
本作ではタイトルコール以外文字は一切出てきません。
ですがストーリーはしっかりと存在しています。
ステージのギミックをヘディングで解いて遊ぶだけかと思いきや、
エンディングで驚きのストーリーが明かされます。
文字を使うことなくストーリーを生み出す技術は驚くべきものであり、
何度もプレイしたくなる魅力に溢れています。
エンディングはグッドエンドやバッドエンドなど
いくつかのパターンに分かれていますので、一周だけでは終わりません。
何度もプレイしてすべてのエンディングを見てみましょう。
一度クリアした後ではゲームプレイ時の印象も大きく変わります。
天空の城という舞台、ヘディングでギミックを解くステージなど、
最初にプレイしたときとは異なる印象を持つことでしょう。
バーチャルでプレイしているから、余計に物語に没頭することが可能であり、
今作はVRゲームならではの魅力がたくさん詰まっている作品だと言えます。
元々は製品化の予定はなかった
ヘディング工場は「東京ゲームショウ2015」のインディーズゲームコーナーが初出展です。
このときはタイトルも今と違い「チャーリーとヘディング工場」であり、
ゲームショウだけでプレイできるVRゲームでした。
ところが評判が良かったことから、急遽製品化の方向に話が進んだのです。
PSVRのオリジナルゲームとしての開発が進み、本作「ヘディング工場」が生まれたのです。
これほどのクオリティのPSVRゲームが製品化されないのはある意味もったいない話なので、
PSVRソフトとして販売されることはVRゲーム好きには堪らない話と言えるでしょう。
そんなヘディング工場、価格もお求めやすい価格に設定されていますので、
一度プレイしてみるのはいかがでしょうか?